ハイドロキノンとは
ハイドロキノンは、皮膚科で処方されているようなシミやそばかすの治療薬として処方されているような薬品です。
アメリカでは色素沈着の治療薬として使われていて、美白化粧品などでも長く使われています。
日本では化粧品でハイドロキノンを使う事はずっと禁止されていたんですが、2001年からは化粧品でもハイドロキノンを使うことが許可されました。
ハイドロキノンはなぜシミ治療に使われる？
シミができるのは紫外線が皮膚の角質層の下、表皮細胞に当たって発生した活性酸素が、真皮の中にあるメラノサイトに「紫外線から肌を守るためにメラニン色素を作ってください」と言う命令を出します。
このメラニン色素がメラノサイトの近くの表皮細胞入り込んで、だんだんと皮膚のターンオーバーで表面に押し出されて行くと、皮膚の表面が黒くなります。
日焼けとシミの違い
通常であれば、夏の日焼けのように、メラニン色素は紫外線を浴びて刺激を受けたときだけ作られるので、しばらくすれば、またターンオーバーでメラニン色素を含まない細胞が表面に出てきて、肌からはなくなっていくはずなんですが、過剰に作られたメラニン色素は「色素」ですので、どんどんまた他の細胞に沈着してしまいます。
これが深刻な「シミ」として残る原因になります。
ですのでこの細胞に残っている「メラニン色素」そのものやメラニン色素が過剰に作られること自体を一旦どこかで止めないと、シミがなくなることはありません。
ハイドロキノンは、メラニン色素の産生を抑え、メラノサイトを減少させる
ハイドロキノンは、メラニン色素の産生を抑えて、メラニン色素をつくる細胞であるメラノサイトそのものを減少させます。これは画期的。
さらにハイドロキノンは、皮膚に沈着してしまったメラニン色素にまで働きかけるので、かなりの美白効果が期待できるのです。
ハイドロキノンは副作用も強い
ハイドロキノンは美白効果も強いですが、そのぶん、刺激も強く、濃度は4%とか5%になると、敏感肌の人でなくても、肌に刺激を感じることがあります。
非常に強い成分ですので、人によっては炎症や赤みの原因になります。
本格的なハイドロキノンコスメは、使う前に、ちょっとだけ無難な場所で使ってテストする、ということをお勧めします。
ハイドロキノンの副作用として、長期間（1年以上）継続使用したり、高濃度のハイドロキノンを使うことで、白斑が出る可能性がある、と言われています。
メラノサイトそのものを減らすので、1年以上継続使用してメラニン色素を作る機能を失ってしまった皮膚は、真っ白になってしまいますので、その部分だけ白斑という状態になってしまう可能性があると言われています。
濃度4%以下の「ハイドロキノンコスメ」なら一般的に白斑は起きにくいと言われています。
他にも注意が必要なハイドロキノン
またハイドロキノンは非常に不安定で、酸化しやすい成分ですので、ハイドロキノンコスメや美白化粧品は、1ヵ月程度で使い切るようにして、使い切れなかった場合でも、そのまま使ったりしないで処分して、新しいものを購入することをおすすめします。
またメラニン色素は紫外線から皮膚を守る働きがあります。
メラニンが作れない＝紫外線から肌を守るガード機能が働かなくなる、ということですので、特に紫外線を受けないように、日焼け止めを利用するように注意してください。
アルブチンはハイドロキノン誘導体
ホワイトラグジュアリープレミアムなどに使われているアルブチンと言う成分は、ハイドロキノンを真似て開発されたハイドロキノン誘導体となります。
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これはハイドロキノンとは別物で作用としては穏やかなものになりますが、そのぶん、刺激も少ないので、敏感肌向けの美白コスメなどに広く使われています。
Originally posted 2016-02-12 11:57:11.